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ピアフィードバックの話(ライティング)

今年度ライティングの授業を持っているという話を以前書きました(https://tam07pb915.wordpress.com/2018/04/26/writing-class/)。その授業では,基本的に4週を一単元として,異なるタイプのライティングをしていくという構成になっています。最初はnarrative,次はdescriptive,今はopinion writingをやっています。授業の基本的な構成は以下のようにしています。

 

1限目

  • 書き方についての枠組みの提示
  • ブレスト・プランニング
  • rough draftの執筆

2限目

  • 構成や言語面についての全体へのフィードバック
  • first draftの執筆
  • ピアフィードバック

3限目

  • first draftを見ての全体へのフィードバック
  • first draft(教員の赤入りのもの)へのピアフィードバック
  • second draftの執筆

4限目

  • second draftを見ての全体へのフィードバック
  • second draft(教員の赤入りのもの)へのピアフィードバック
  • フィードバックを受けたものを見てWritten Languaging

Final draftはLMSで電子的に提出させていますが,それ以前の授業内のライティングについてはすべてハンドライティングです。理由はパソコン室でやっていないというだけで,パソコン室使えるなら全部タイプさせてたと思います(よくわかってなかったので依頼書とか出しそびれた)。

上記の授業内容をご覧いただくとおわかりのように,ほとんどの授業のときにピアフィードバックを入れています。これが意味あるか無いかという話はとりあえず置いておきます。私がピアフィードバックを入れている目的は大きく分けて2つあって,1つ目は,他の人のを読むという行為を通じて自分が書くことへの刺激を得てほしいということです。クラス分けされているとはいえすらすらと分量を書けたり,語彙が豊かであったり,あるいは構造の複雑さも高かったりする学生がいる一方で,そうではない学生もいます。他の人のを読むことでライティングに苦手意識があるような学生には「良い部分は真似してほしい」という思いがあります。もちろん,単なる言語面に限らず「ロジック」とか,「文と文のつながり」という点にも意識は向けさせているので,そういうところにも注意しながら読んでもらえるようにしようとしています。

2つ目の目的は,いろんなケースについて,私の赤やコメントを見ることで,どこをどうすればよくなるのかのヒントを得てほしいというねらいです。私のフィードバックは基本indirectあるいはimplicitなので,誤りが含まれていたりおかしいと思うところに赤線や^をいれるだけで,特に正しいものを提示することはないです(たまにdirect feedbackしますが,説明はしません)。また,コメントは9割くらい日本語で(たまにめんどくさいときに英語で書きます),

こういうトピックセンテンスになっているのにボディがそれをサポートしてない

こっちのアイデアについては情報がたくさんあるのにもう一方については具体例も殆ど出てこない

こことここは本当に原因と結果の関係になっている?

なんかこの結論て最初に言ってたことと違う話になってない?

みたいな,構成に関わるものがほとんどです。そういう赤やコメントを見ながら読むことで,良いものとあまり良くないものの例を積み上げていってもらい,それを自分自身が書くときに生かしてほしいということです(注1)。もちろん,かなりできる学生は私が見逃していたような綴りの間違いや形態素の脱落なんかに気づいたりすることもあるので,ピアフィードバックをすることで形式に注意を向ける機会は得られているのかなと思います(ただしこれが自分が書くときの正確さの向上につながっているかは不明)。

ピアフィードバックをするときには,基本的にはドラフト用紙にコメント欄を設けて記名式でコメントとアドバイス(後者は書き手がreviseするときに必ず参考になるようもの)を出すようにということでやっています。

さて,ここまでが前置きなのですが,そのピアフィードバックをどうやるかという話です。最初の頃は,基本的には個人個人でもくもくとコメントを書くような時間を作っていました。20人弱×2クラスあるので,それを全部まぜこぜにしてランダムに配り,20分~30分という時間の中で最低○人のドラフトを読んでコメントをするという指示を出します。自分のペースでコメントをし終わったら前に戻して別の人のドラフトを持っていき,それにコメントして戻してはまた次の人のを取っていくというスタイルです。こういうふうにすると,自分のコメントに責任を持つことが必要になってくる一方で,なかなか「具体的なアドバイスができない」というケースが発生してしまうということが問題でした。また,個人個人の活動なのであまり盛り上がらないということもあります。実はみんなが静かに読んでコメントしている最中にもそこには「沈黙のインタラクション」があるわけなのですが,それは表面化しませんし,クラス全体の雰囲気もだらっとしてしまったり眠くなってしまったりするということもなくはなかったです。もちろん,1年生にしてはかなりレベルの高い学生なので,個人個人でやらせてもそれなりに読めてコメントも的確に出せるのですが。そんなときに,ある友人から,「ペアでピアフィードバックやらせるとめちゃくちゃLRE(Language Related Episode)出てくるよ」というアドバイスをもらいました。そこで,最近は少し形を変えてペアでやらせるようにしました。ただ,ペアでやらせると言ってもやり方はいろいろあると思います。私が今の所引き出しとして持っているのは次の2つのやり方です。

  1.  教室内でペアを作り,お互いのドラフトを交換して読み,口頭でコメントをし合う
  2.  教室内でペアを作り,2人で1枚のドラフトを読んで一緒にコメントを書く

1の方法をもう少し詳しく説明します。この方法は,他のペア活動をするときと同様にペアリングをし,5分間などの時間を設定した上でその制限時間内にパートナーのドラフトを読んで,口頭でアドバイスを送るというものです。この方法のメリットは,著者に直接コメントができるので,著者にしかわからない微妙なニュアンスや,ワードチョイスなどについて直接質問できたり,意味がわからなかった部分について「これってどういうこと?」などと聞ける点です。質問される側は,わからなかったと言われたところは書き直しが必要かもしれないと考えるでしょうし(この前提は甘い?),難しい単語はパラフレーズしたり説明を加えたりという工夫をしようとするケースもあります。また,自分に自信がなくても,「これってさ,ofじゃなくてinじゃないっけ?」という形で聞くことで,「あれ,どっちやったかな。ちょっと調べてみよか」みたいな感じで共同学習がスタートしたりもしているようでした。

2の方法は,前述のように,1枚持っていって読んでコメントするというのを繰り返すパターンを2人でやるものです。これのメリットは,1クラスしかなくても実施が可能な点がpracticalな点としてはあると思います。20人のクラスでもペアにすれば10ペアなので,1ペアにつき1枚ドラフトが渡っても常に10枚はストックが前にある状態なので,読み終わって手持ち無沙汰になるということがなくなります。フィードバックを出すという点については,ペアの相手と一緒にコメントを考えることで,「自分には見えていなかったところに相手が気づいている」というケースが割と出てくるようで,「他の人の書いた原稿」と「他の人のコメント」の両方から発見があるようです。ひとりで黙々とコメント書くパターンでも,自分の前にコメントした人のコメントは読めるようにはなっていますが,二人でコメントを考えるという作業のほうが自分の視点と他人の視点が対照されやすいのかなという印象です。ただし,この方法の問題点の1つは,ペアリングを工夫しないとふたりともなかなか意見が出てこずに沈黙になってしまうということです。私が観察している限りの印象では,熟達度が低い同士で問題が起こるというよりはパートナーとの相性というか,性格の問題が大きいように思います。クラスサイズが小さいですし,他の授業でも一緒というケースも多いので,割とクラスみんなそれなりに仲良しで誰とでも話せるような雰囲気はありますが,そうはいっても全員がそうというわけではないので,たまにこちらがうまく介入してあげないとなかなかアドバイスを出せないということになってしまうようです。1の方法ではあまりこの問題点は顕著ではないように感じるので,reciprocalな関係性がペアの中にあるということがカギなのかもしれません。

ということで,今回はピアフィードバックの3つの方法について記事を書きました。どれがより良いというよりは,クラスの雰囲気,授業の形態や授業のねらい,学生の様子など,いろいろな要因を考慮しながら使い分けていくのがよいのかなと思いますが,ペアでやる2つの方式は割とうまく機能しているかなという手応えがあるので,これからはそちらを中心にやっていこうかなと思います。むしろ最初はペアでやって,ある程度なれてきたらindividual workに移行するのがいいかもしれません。

久しぶりの更新でした。

注1. 授業内で書いたものを直後にフィードバックさせる場合にはこの部分はないです

なにをゆう たむらゆう。

おしまい。

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ライティングの授業

外国語学部向けのライティングの授業で,授業内の学習とは別に毎週2編のライティング課題を出すことになっています。そのうちの1つではナラティブ・ライティングを書くことにして,掲示板に学生がそれぞれ書き込んでコメントし合うようにしています。最初の1つとか2つはこれまでに扱ったことのあるトピックでよかったのですが,毎週となるとなかなか考えるのもめんどくさい。ということで,ナラティブ・ライティング向けのトピック集がないかなとググったらちょうど良さそうなものがあったのでこちらから選んで毎週書いてもらっています。

500 Prompts for Narrative and Personal Writing – The New York Times

色々なカテゴリはありますし,トピックの選び方によってはある程度頻出しそうな文法項目を狙うこともできそうですが,あまりそういう考え方では選んでいません。文法の話は授業で書いているもののフィードバックとしてしていますし,(a) 英語を書くことに慣れることと,(b) クラスメイトと英語でコミュニケーションすること,(c) 色んな意見に触れる機会を作るということ,の三点をこの課題の主眼にしようと決めたからです。

フォーラムでは匿名にしていて,私だけが全員の名前を見れるようにしています。個人的な話などは名前を明かしてしづらいかもしれませんし,逆に誰が書いたかわからないほうが色々な人とコミュニケーションする環境になるかなと思ったからです。今のところ,匿名性があることによるネガティブな影響は見られていません(教員には見られているので下手なことはできないということもあるかもしれません)。

1つ困っていることは,やっぱり書きっぱなし状態というのはなんだかなあということです。フィードバックしたらその効果があるとは限りませんが,やっぱり読んでいると「ここはちょっとなあ」というのも出てきます。それを見ないふりするのもはばかられますが,かといって授業以外で毎週2編書かせてフィードバックなんてやってたらえらいことになってしまいます(一応簡単なコメントはしますけど)。ちなみに,2編のうちのもう1編はTED TALKの紹介文を書くということにしています。こちらは特にコメントし合うことは義務付けていませんが,そうした方が良かったかなとも思っています。

フォーラム上で書かせると,LMSの特性上個人として書いたものを蓄積し,それを振り返ることが難しくなってしまいます。そこで,フォーラム上で書いたものをcsv形式でダウンロードし,そこからコメントだけ除外してもとのエッセイのみを抽出してWordに差し込み印刷して返すということにしています。そうすれば,10数編の自分の書いたプロダクトが手元に残ることになるので,あとから振り返ることもできます。

というわけで,今まで特定のスキルに特化した授業を持ったことがなかったのと,今まで自分が教えたレベルよりもかなり高いレベルの学生を教えているので,試行錯誤の毎日です。学生に助けられながらなんとかやっています。

なにをゆう たむらゆう。

おしまい。

 

久しぶりに「英語で」授業をちょっとだけやった話

どうもこんばんは。昨日のNagoya.R #12のまとめもしておきたいところなのですが,金曜日にやった授業の話を。

ついこの前に福田さんに授業を見に来てもらって,その感想を書いていただいたりしました。

彼のブログ記事はこちら→ https://fukutajunya.wordpress.com/2014/11/30/%E6%8E%88%E6%A5%AD%E8%A6%8B%E5%AD%A6%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%83%B3%EF%BC%91/

その中でも言及されているのですが,後期は単語テストとリーディングをつなげるような授業をやっています。毎週単語テストをやって,前週に単語テストに出た単語が出てくる物語文の読解をやるという感じ。物語文は私自身が毎週書き下ろしています。主人公の名前が私の名前で,妻がいて不倫しているという設定ですw

普段はスクリーンのある大きな教室で授業をしていて,2時間続きのうちの後半ではTED動画を見ながらリスニング活動をやっています。ところが,金曜日の授業に行くと,いつもの教室が使えないとのこと。おいおいそりゃもっと早く言っておいてくれなきゃ困るよスクリーン使えないとできない授業をやっているからわざわざ大きい教室でいつもやっているんじゃないかと思ったりはしましたが,そんなこと言っても仕方ないので急遽別の活動をやることに。

授業開始まで30分というところで私が思いついたのは,物語文を素材にした活動でした。毎週やっている物語文(前週までで9話)を順番がわからないように1枚ずつ印刷して,それを読んで4コマ漫画にまとめてからコマを描写するライティング活動です。ただしそれだけだと90分はもたないということで,それぞれに1話ずつをランダムに配布するようにしました。それぞれがまとめた文章だけをもとにして,全員で協力して正しい順番になるように並べ替えるという感じ。これを英語でやろうということです。

まずは各自がそれぞれのエピソードを読んで,まとめる作業。話し合いの段階では元の文章は回収することをあらかじめ伝えておきました。

完全に思いつきだったのであまり細かいことは考えていませんでしたが,今考えると,先に文章から4コマだけを作らせて,文章を回収してから漫画のサマリーを書くという順序にすればよかったなと反省。あるいは読ませて回収してから書かせるというのでもよかった。もう少し難易度を下げるとすると,例えば各コマに対してキーワードを3つだけ書いてよいとかにしても良かったのかも。そしてそれをもとに文を書かせるという。

その後に順番を並び替えさせるにあたって,どういうスタイルにするかは悩みました。全員で9人しかいないとはいっても,9人で話し合わせるのは議論が活発にならないだろうし,かといって半分に分けるとすると,分けた4人の順番には穴があくので(例えば1話と4話と7話と9話みたいになる),それをもう半分と合わせるたときに順番を考えるのが難しいかなと思ったり。今考えると,先にグループを分けて前半組には1~4話,後半組には5~9話みたいにする手もあったなと思います。そうすれば,グループ内での並び替えはシームレスになるので。結局その場でいいアイデアが思い浮かばずに9人で1つにすることに。

全員が個人でまとめる作業に入っている間,黒板に話し合いで使えそうな英語表現を書いておきました。

  • 順番を表す:first, second, third; then, finallyなど
  • 前後関係を表す: before ~, after~

みたいな感じ。あとはfollowやprecedeなんかも書いておいて,全員がまとめ終わったら表現をちょっと解説。最初の”I’ll talk about~”や最後の”That’s all.”なんかも書いておきました。本当は自由に英語でdiscussionしながらやれたらよかったんですけれど,いきなりそれはちょっと難しいと。

そんなわけで,順番に自分がまとめた英文を読み上げるような感じにしました。読んだ人が次の人をどんどん指名していく感じ。聞いている人は,メモを取って誰の次に誰が来るかを考えさせるようにしました。

全員が読み終わったあとに,「さぁみんなで考えよう!」みたいにやっても「シーン」ですよね当然。なので,私自身がコーディネーターというかオーガナイザーみたいになって,英語でみんなの意見を聞いていくようにしました。”Whose story do you think comes first?”みたな感じで。これでもシーンてなるので,指名しながらやりました。”What do you think, ◯◯?”とか言いながら。文で発話するのは難しいんですけれど,”×× first”みたいなことをいったら,”OK. ◯◯ thinks ××’s story comes first. What do you think, ××?”みたいな感じで回すと。間違ってたら”No.”とかいう学生がいたりして,”Then, who do you think read the first one?”とか聞いてみたり。何人かに聞いて同じ人の名前があがったら,その人にもう一度読み上げてもらって内容を再確認。ここでまたメモを足している学生もいました。次は誰かとか聞いてみると手をあげたりする学生がいて”Do you think your story follows ××’s one?”とか聞いていく感じ。本当なら,”Why?”とか聞いたらいいかもしれないのですが,これに答えるのは意外に難しくて,多分答えに詰まっちゃうだろうなと思ったのであえて聞きませんでした。こうやって,適宜順番を確認しながら,残っているのは誰だっけー?みたいにしつつ,最終的に1~9の順番を割り振って「ちゃんとつながったねー!」という感じでおしまい。

この活動は,「クラスメイトが読んだ内容を耳で聞いて理解する」ということと,「その情報をもとに順番を並び替える」という2つのことが要求されます。リスニングすることの積極的な意味付けをするのってちょっと難しかったりするので,一生懸命聞き取って内容をメモしていたのを見るとある程度は機能していたのかなと感じました。感想を見ると「やりがいがあった」という声や「難しかったけど,最後に全員のがつながって感動した」という声もありました。「面倒でした」という感想もありましたが…

はっきり言って一番英語力がアップする機会があったのはその場で情報を整理したり,聞き出したり,意見を求めたり,とかを英語でやっていた私自身だと思います(苦笑)。ただ,教師と学生の目標言語のインタラクションの機会って最近の授業ではあまりなかったので,新鮮ではあったのではないかと思います。「久しぶりに英語だけの授業楽しかったです」という感想もありました。インタラクションを通じたインプットを与えるのも,少人数だから結構機能するし,やらないともったいないですね。ちょっとこれからはそういうのも考えながら授業の活動を作っていこうかなと思いました(今さら…)。

なにをゆう たむらゆう

おしまい。

iPadを使って英作文を「発表」させる

いやはや先日のブログ企画の記事を書いて以来の更新になりますね。日々感じたことなんかはツイッターに流しているっていうのと、ゆっくりパソコンの前に座ってブログを書く時間がないというのがあってなかなか更新できませんでした。あいかわらず日々授業には悪戦苦闘しています。そんななかで、先日の記事の最後にもお伝えしたようにビデオ授業研では大変貴重なご意見をたくさんいただき、自分の授業の改善点がたくさん見つかりました。本当に勉強になりました。
さて、今日はITCを使った授業のお話。別に画期的な方法を思いつきました!とかではなくて、同じようなことやっている人もいるかと思いますがこんなことやっています程度の話です。まあICTって実は使うのが難しくて、「あったらいいけどなくても同じことができる」レベルの話だと正直使いづらいんですよね。なので、どうしたらその特性を活かして授業ができるかなというのはよく考えます。僕がいつも教室に持ち込むICT機器としては、テレビ、iPad、iPhone、それからBluetoothスピーカーです。教科書の音源なんかも全部iPhoneにいれて、スピーカーに飛ばしています。これは結構やっている人も多いかと思いますが、教室の前にいなくても音源を操作できるのがいいです。iPadはHDMIケーブルでテレビにつないでいます。Keynoteを使うときにはiPhoneのKeynote Remoteというアプリを使ってiPadのスライドを操作するのですが、Bluetoothでつなぐと接続が不安定で認識されたりされなかったりして、一回接続が途切れるともう一度再登録してやらないといけないのでそれがめんどくさいなとは思っています。また、iPhoneからBluetoothにつなぐ機器が2つっていうのもたまにあれれとかなったりします。こういう設定とか準備に貴重な授業の時間を割きたくはないんですよね。だったらそういうの使わないほうがいいわけですし。それでその準備をしっかりしておくためにも僕はいつも教室にはできるだけ早く行くようにしていて、授業が続くときは前の授業終わったらそのまま次の教室に移動するようにしました。音楽を流してテレビとかをセッティングして、Today’s Menuと本日の目標を黒板の両端に書くところまでやって授業のチャイムが鳴るのを待っていたいんですよね。このくらいの余裕を確保するのは特に1時間目とかは掃除のあとで難しいのですが…
それで、最近僕がiPadを使ってやりだしたのは、英作文の添削です。僕はよく文法の定着活動として、文法項目を明示しないライティングをやらせるのですが(定着と明示しないというのは一見矛盾しているようですが)、それをiPadのカメラで撮って、テレビに映して全員で見ながらその場で赤を入れるということをやっています。そのためにこの前スタイラスペンも書いました。もちろんこれは生徒に黒板に書いてもらってそれを添削していくのとやっていることは同じですが、前に書いてもらうことって時間もかかるし、ハードルの高い作業なので、一部の英語が得意な子にしかやってもらえない可能性が高いんです。特に僕はまだ授業の雰囲気作りで発言しやすい雰囲気を造っているような段階ですし。その場でちょっとカメラで何人かの生徒のを撮ってテレビに映して添削していくと、それを見ただけでは本人とよくてその周りの数人以外は誰の書いたものかはわからないので、文を書いた本人が「直されている」という感覚があるだけで、それはクラスでは共有しづらくなると思うんです。そうすればできてるのに自信がないという子も自分の書いたものを「発表」できる。もちろん「この字はきっと○○だー」とか「字きれいだから女子だな」とか言ってる生徒がいるわけですが「誰が書いたかじゃなくて何が書いてあるかが大事」といつも言っています(現実には実は誰が書いたかの方が大事なことも多いっていうのはツイッターでもよく思うことなのですが)。こうやって犯しやすい間違いとか、よくできているところ、あるいはある程度長めの課題だと文の構成なんかも共有した上で、少し手直しする時間を取ってから回収して、僕が個別にまた見て返すようにしています。

それで、PDFだとGoodReaderを使えば手書き文字を入れることは簡単なのですが(GoodReader最近よく落ちますけど)、写真に手書き文字いれられるアプリでなかなかいいのがなくて、iPadに入れてあったNotebook+というので写真を貼り付けてやるということをやってたのですが、僕の持っている第二世代のiPadのカメラは画質が悪いのにさらにこのアプリで表示して拡大すると画質が落ちてすっごく見づらかったんです。で、いいのないかなあとぐぐったらSkitchというのを見つけました。もともと、iPadに手書きで入力するという使い方をしたことがなかったのでそれに使えるアプリを全然知らなかったんですが、これって結構有名なやつですかね…?Evenoteが出しているアプリのようです。これを使えばまあ手書きはとりあえずOKそう。他にもいろいろ記号とか入れられるみたいだけどそっちはちょっと今のところうまい使い方は思い浮かばないかなあ。
授業中に全員で共有するような時間がなかったときは、回収してスキャンして、次の授業でそれを提示しながら添削しています。こういうときにScanSnapがあればな…とまたScanSnap欲しい熱が再燃しています。授業で使用するプリント類もなるべくスキャンして提示しながら進めていきたいですし。教科書も裁断して全部PDFにしたいです(まあ僕の立場じゃたぶん無理でしょうけど)。まあ僕がこういうことをできる(考える)のも、フロアに3台テレビがあるっていう環境があるからなんだよなとは思います。ICTに関してはいろいろめんどくさいことが多い環境ではありますが、機器がかなり自由に使えるというのは恵まれていることですもんね。

同じようなことはテレビやスクリーンと書画カメラがあればできますが、「デジタル」で添削することの良さはそこでもう一度自分で書き直しができるっていうことだと僕は思っています。書画カメラで生徒のプリントを映しながら実際に添削するのを見せることもできますが、その場合その生徒の手元にはもう赤が入っているものが戻ってきてしまうし、なにより添削を見ながら自分で手直しすることができないんですよね。その点でiPadは便利だなと思います。一方的に提示するだけじゃない、そんなICTの使い方をこれからも考えて実践していきたいです。

さて、来週には期末テストがあるので、時間に余裕のあるこの土日で作ってしまいたいと思います。それでは。

なにをゆう たむらゆう

おしまい。