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たしかに,「努力すればなんでもできる」という言葉は魅力的である。そう言って学習者の心に火を付けられる指導者がいるとすれば尊敬に値するだろう。しかしながら,「努力すれば何でもできる」は「できなかったのは努力しなかったからだ」も同時に意味することに注意したい(論理学上の対偶である)。

これは本章で見たとおり,明らかにナイーブすぎる社会観である。そればかりか,他者に対する想像力を欠いているという意味で,不誠実ですらある。「努力」をするためのスタートラインにすら立てない人が存在するという事実を初めから無視しているからである。(Ch.2, p.49)

「日本人と英語」の社会学 −−なぜ英語教育論は誤解だらけなのか

まえがき